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インタビューを成功させよう〜リクルーティングの注意点


定性調査でその調査目的が達成されるかどうかに関して、リクルーティングで失敗しないことはとても重要です。どんなに完璧なインタビューフローがあっても、優秀なモデレーターをアサインできたとしても、自分たちの調査目的に対してインタビューの対象者が適切ではなかったら、聞くべき話を聞くことができなくなってしまいます。インタビューフローはインタビューを進めながらでも変更していくことはできますが、対象者を選び直すことはできません。

失敗を避け、よりよいリクルーティングを行うにはどうすればよいのか。大きくは3つ、大事なポイントがあります。

  • 対象者の具体的なイメージを持っておく
  • 特徴的な行動をしている人を選ぶ
  • インタビューに協力的な人を選ぶ

対象者の具体的なイメージを持っておく

対象者について、調査テーマに則してどんな考えを持ってどんな行動をとるのか、人となりについての情報が必要です。こんな感じ、というぼんやりとしたイメージではなく、可能な限り具体的な表現に落としておきましょう。基本的に性年代や職業のようなデモグラフィックな情報だけではインタビュー対象者を決めることできません。「20代後半、有職の女性」といっても、当てはまる人はたくさんいますし、行動も考え方も人それぞれで非常に幅がありますよね。これだけで当てはまる人なら誰でもいいというわけではないはずです。

特徴的な行動をしている人を選ぶ

尖った人、という言い方をすることもありますが、つまりは世の中の平均とは違う行動や独自の主張を持っている人です。人と違うというのは、何かしらの考えやこだわりをもとに結果として起きているはずです。「何かしらの考え」がその人の中で十分な言葉でまとまっていないとしても、ある程度自覚している可能性が高く、特にデプスインタビューで聞き取り対象とするような行動理由や価値観について、他の人よりも話を引き出しやすい人たちです。

また、単純に行動自体が興味深いというのも理由に挙げられます。定性・定量を問わず、調査を行う時には仮説を持って臨まれるかと思いますが、そこに入れ込めていない生活者の考えや行動を明らかにできる可能性が高くなります。

インタビューに協力的な人を選ぶ

よりたくさん話をしてくれそうな人を選びましょう。おしゃべりが好きな人、という意味ではなく、調査テーマについて積極的に話したいことを持っている人のことです。

高級化粧品ユーザーを集めるとしたら・・・

この3点に気をつけると実際にどのようなリクルーティングになるのか、「高級化粧品が買われる理由を知るため、高級化粧品ユーザーに集める」というケースで考えてみましょう。

高級化粧品ユーザーのリクルーティング

高級化粧品ユーザーのリクルーティング

対象者条件の項目としては、どんな化粧品を使っているか、購入価格や購入頻度、購入場所など様々にあげることができますが、いずれも具体的に表現されることをお勧めします。どんな人が当てはまるか仮説や情報が全くない場合は、色々な化粧品売り場で観察してみる・周囲に聞き回ってみるなどで情報を集めることはできるので、それをもとに固めるとよいと思います。

特徴的な人を選ぶにあたって、候補者の中でも並外れてたくさんお金をつかっている人、購入頻度が高い人にはぜひ話を聞いてみたいものです。化粧品は高いものを買っているけれど、ファッションにはあまりお金をかけていない、などのギャップがある人もよいと思います。その人の中で化粧品とファッションはどう違っているのか、という点を深掘りしていくことで、高い化粧品を買う・使う理由のヒントが得られそうです。

こだわりを持っている人を選び出すには、少し注意が必要です。

単純には、こだわりがあるかどうか、5段階のスケールなどで聞き取る方法があるかと思いますが、ここで評価が高い人を選べばよいかというとそういうわけではないのです。「こだわりを持っている」と自己評価として回答されることは必須ではあるのですが、これだけでは具体的にどういったこだわりなのか、その内容はわかませんし、持っていると判断する基準もその人なりの基準なので、調査する側がイメージする「こだわりを持っている人」の姿と合致するとは限りません。

最もわかりやすい方法は、自分が今使っている商品名やブランド名、購入価格、お気に入りポイントや使い方について、または、最近気になっている商品について具体的に答えてもらうことです。その回答内容をみて、こだわりがありそうかどうか調査側の基準で判断します。ひとりひとりの回答内容をチェックすることになるので手間は掛かりますが、調査目的に適した人を選べる可能性は格段に上がります。

自由回答で答えてもらう形にしておくと、回答のボリュームが多いほど話したいことがたくさんありそう、協力的に話してもらえそうな人だと思われるので、インタビュー対象によりふさわしい人であると判断できます。

また、このケースでは化粧品を買った時のことを具体的に聞かせてもらうことも考えられます。自身のエピソードをもとに話してもらえる方が、行動・態度から意識への深掘りもしやすいものです。であれば、記憶がよりはっきり残っていそうな、購入からそれほど時間が空いていない人を優先して選ぶのが良いでしょう。

<ホジョセンの定性調査の事例>

豊岡市役所大交流課 インバウンド観光受入体制整備計画立案