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課題

商品値上げの判断基準 焼き菓子店を経営しています。原材料価格の高騰により値上げを考えざるを得ない状況です。値上げの方法として、商品のサイズを変えずに価格を上げる方法と価格を変えずに商品のサイズを小さくする方法があると思うのですが、何を基準に判断したら良いですか? 焼き菓子店経営


値上げの方法としては、おっしゃる通り、商品のサイズを変えずに価格を上げる方法と価格を変えずに商品のサイズを小さくする方法の2つがあります。どの方法を選択するかによって、売上を維持または向上させるために想定するべきことが変わってきます。「売上=購入者数×購入回数×単価」という公式をもとに考えてみましょう。

まず、どちらの方法をとっても、値上げによって購入者数の減少は避けられません。特に単価を上げる方法は目に見える値上げであるため、消費者は敏感に反応すると考えられます。この場合、売上を維持または向上させるためには、多少価格が上がっても消費者の購入回数が同じであることが必要条件になります。一方、単価を変えずに商品のサイズを小さくした場合、売上の維持または向上には消費者の購入回数が増加することが必要になります。

このことを踏まえた上で値上げの方法を選ぶ基準の1つとして、その商品が消費者にとってどの程度必要とされているものなのかということがあります。

例えば醤油という、消費者にとって必要度の高い商品を考えてみましょう。消費者が消費する醤油の量は変わらないため、値段はそのままでサイズを小さくすると、消費者の購入頻度は増えると考えられます。一般に生活必需品においては、消費量は変化しないため、購入回数の増加が見込め、価格を変えずに商品のサイズを小さくする方法がとられます。

一方で、消費者にとってそれほど必要度の高くない商品である場合、価格を変えずに商品のサイズを小さくする方法をとるだけでは、購入回数の増加はあまり期待できないため不十分であると言えます。

それでは焼き菓子の場合はどうでしょうか?

例えば、今まで100グラムのクッキーを販売していて、値段は変えずに80グラムにサイズダウンするとしましょう。この場合、消費者が残りの20グラムを補うために購入回数を増やすのかどうかということが一つの判断基準になります。

消費者が求める絶対的な消費量が一定なのであれば、サイズが小さくなることで購入回数が増えると考えられますが、内容量が減ったなら減ったでよいと消費者が考えるのであれば、単に消費量が減るだけで購入回数の増加は見込めないでしょう。販売されている焼き菓子が、消費者にとってどの程度必需品と捉えられているのかをまずは検討するとよいと思います。

その上で、商品のサイズを変えずに価格を上げる方法をとると決めた場合、競合がどうなっているのかを把握することが大切です。価格を上げることで消費者が自社商品から競合商品へスイッチしてしまうリスクを下げるためにも、競合商品の価格を十分に把握して、値上げの幅を検討する必要があります。

また、焼き菓子店を経営されているとのことですが、商品を小売店でも販売しているのかということも、値上げ方法を考える上で一つの判断基準となるでしょう。というのも、小売店にとっては品揃えや効率のよさという観点で、商品のサイズが小さい方がメリットになるからです。商品のサイズを小さくすることで棚取りがしやすくなると考えられ、今まで置いてもらえなかった店にも商品を置いてもらえる可能性もあります。小売店のことを考えると、サイズを思いきって半分にし、価格は半分より少し上に設定するという方法も効果的だと考えられます。